甲第登庸
化科が命宮に入り、化権・化禄が三方に会する形です。科名が先頭に立ち、権と禄が後を支える、試験で首位を取り、功名によって世に出る登科の大格です。
🔑 成格条件
命宮そのものに、生年の化科を帯びた星が一つあることが必要です(四化とは、生まれ年の天干が四つの星に押す印のことで、化禄は財源、化権は発言権、化科は名声と試験運、化忌は停滞を司ります)。同時に、命宮の三方四正(=命宮そのもの+向かいの宮+左右ふたつの三合宮、合わせて四つの宮)に、化権と化禄というふたつの印がともに現れることも必要です。この二条が同時に満たされて、この格が成立します。
📜 古訣出典
科命権朝、登庸甲第(化科が命に坐し化権が朝すれば、及第して登用される)
—— 『紫微斗数全書』
📖 詳解
🔬 実例:一歩ずつ算出してみる
以下の命盤は当サイトの排盤エンジンで実際に作成し、判定ステップは同じ計算の中で格局判定器が出力したものです。解説と判定が同一の出所である点が要点です。
- 1
命宮(巳宮)を判定の基準として特定します。
- 2
命宮の本宮で四化を確認:文昌化科 があります。
- 3
命宮の三方四正で四化を確認:天機化権、天同化禄 があります。
- 4
以上の 2 項目の条件をすべて満たすため、この格は成立します。
- 5
最後に格の高さ:命宮の三方四正に煞忌の妨げがなく、真の成格として扱います。
✓ 判定結果:この格は真の成格として成立します
この格と三奇嘉会は同じ材料——化禄・化権・化科という三つの吉化——を使っており、違いはすべて座席の並びにあります。三奇嘉会が三化すべて三方四正へ入ることだけを求めるのに対し、甲第登庸は化科だけを取り出して、それが命宮そのものに坐すことを求め、権と禄は三方に退いて後方支援に回ります。語っているのは「まず功名を取り、それから権と禄を握る」という順序です。ですから判定は二段階に分かれ、一段階目が調べる範囲は命宮というひと宮だけ、二段階目でようやく四つの宮まで広がります。ふたつの段階で範囲が違うところが、この格で最も見落とされやすい点です。なぜ化科が自ら命宮に坐す必要があるのでしょうか。化科は名声・審査・試験運を司るので、命宮に坐すことは「採点される場面で有利になる」ことを本命に書き込むのと同じで、人生で試験・昇格審査・口頭発表といった関門に出会うたびに恩恵を受けます。判定は化忌も三方にあるかどうかを調べません。それは破格と注意点の範囲にあたります。
🎯 テーマ別の判断
標準的な試験型の昇進の格です。進学、公務員試験、等級評価、審査——受ければ通るのが天賦の才で、公的機関や専門機関が主戦場です。
名が先、財は後。証書の一枚一枚が収入の値段を決めていきます。資格による上乗せで稼ぐのが吉で、本業を外れた商売は向きません。
礼儀正しく品のある人柄が加点になり、目上の受けもとくに良好です。恋愛のテンポはゆっくりで、段階を踏む交際型。ご家族への挨拶は、むしろ得意分野です。
⚠️ 破格と注意点
化忌が三方に入ると科名に疵がつき、試験の波乱や論文・書類の不備に注意が必要です。科を重んじる人は名を惜しむため、一度の失敗で気を揉みがちです。試験運の下限は、心の持ちようで守りましょう。
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