🔑 成格条件
貪狼と火星がともに命宮そのものに坐し、しかも二星が同宮していること(同宮=同じ宮に入ること)が、最も標準的な一路です。あるいは二星がともに命宮の三方四正(=命宮そのもの+向かいの宮+左右ふたつの三合宮、合わせて四つの宮)に入り、三方から照らしてくるのが次の一路です。どちらの道を通る場合も、貪狼と火星の明るさは旺または廟に達している必要があります(明るさとは星がその宮で持つ力の等級で、廟・旺・得・利・平・不・陷の七段階が強い順に並び、旺と廟が最も強いふたつです)。いずれか一路を満たせば、この格が成立します。
📜 古訣出典
貪狼遇火、威名震諸邦(貪狼が火に遇えば、その威名が諸国を震わせる)
—— 『紫微斗数全書』
📖 詳解
🔬 実例:一歩ずつ算出してみる
以下の命盤は当サイトの排盤エンジンで実際に作成し、判定ステップは同じ計算の中で格局判定器が出力したものです。解説と判定が同一の出所である点が要点です。
- 1
命宮(辰宮)を判定の基準として特定します。
- 2
命宮の本宮で 貪狼、火星 を探しましたが、貪狼、火星 がありません。
- 3
命宮の三方四正で 貪狼、火星 を探し、必要な星がすべて揃いました。
- 4
明るさを確認:貪狼旺、火星廟。この格の条件を満たします。
- 5
この格には 2 通りの成立経路があり、この盤はそのうち 1 通りを満たすため成立します(上で満たされなかった方は別経路であり、判定には影響しません)。
- 6
最後に格の高さ:命宮の三方四正に煞忌の妨げがなく、真の成格として扱います。
◇ 判定結果:成立し、煞忌による割引もありません。ただしこの盤は三方会照によって成格しており、同宮に坐す形より力は一段落ちます
この格の要は「貪狼があるか」ではなく「貪狼のそばに火があるか」です。貪狼は十四主星で唯一、欲望と機縁を司る星で、それ自体は人脈を積み、機会を醸すことしか受け持ちません。火星は突発の星で、受け持つのは点火です。ですから判定では、まず貪狼が命宮や財帛(=欲望の在り処)に入っているかを見て、次に火星が同宮しているかを見ます。同宮こそ乾いた薪と烈火がぴたりと寄り添う形で、三合の会照では一枚隔たり、力はそれに次ぎます。同じ貪狼の坐命でも、火があるかないかで人生の脚本がふた通りに分かれるのはこのためです——一方はあの爆発を待ち得る人、もう一方はただ興味の幅が広いだけの人になります。
🎯 テーマ別の判断
時流に乗る業界、営業開拓、競争の激しい分野が向きます。爆発の窓が開いたら全力で押し切る度胸を。じっくり型の業界ではこの格は埋もれます。
典型的な臨時収入の体質で、生涯に一度か二度は大きな利益の機会が訪れます。鉄則は、横発して横破しないこと。頃合いで手じまいし、利益を資産に変えます。
惹かれるのが早く、恋は燃えるようです。結婚生活では情熱が引いた後の落差に注意を。細く長く続けるには、意識した工夫が要ります。
⚠️ 破格と注意点
貪狼が落陷したり火星が力を失ったりすると発展は限られ、発した後に崩れやすくなります。さらに地空・地劫に遭えば、横発横破のジェットコースターです。貪狼化忌の年に引き動かされるときは、欲望に足をすくわれないよう警戒しましょう。
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